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2007/12/23

旅館業におけるアスベストの完全な封じ込めまでには遠い

宮城県で、アスベスト健康被害者救済制度の、
被害者などから預かった申請書類を塩釜保健所の職員が放置し、
放置された人の内2名は、給付を受ける前に死亡したことが報道されたが、

中小規模の旅館やホテルのバックルームなどに、
相当数アスベストがむき出しになっているところがあることが、
各省及び地方公共団体の調査でわかっている。

地方公共団体が所有する施設においては総務省、
民間の建築物及び国の保有する建物については国土交通省が、
それぞれ調査などを監督実施しているが、

各々の調査は、アスベストの使用が想定される全施設の検査には無理があり、
特に民間の施設においては所有者へのアンケート調査で、
所有者がアスベスト利用材の施工を認知していなかった例が報告されている。

基本的にアスベストの施工があっても、
一定量以上の飛散がなければ健康に害をもたらす恐れは少ないとされているが、
各施設で独自に調査した結果の中から、
施設の所有者が飛散しているアスベストの比較的安全とされる量を、
室内での基準をあてはめるべきのものに、
敷地境界での数値でよいものと御認識したものがサンプル調査で複数報告された。

現状平成8年頃までに建てられた建築物などからアスベストの利用が見つかっている。
特に鉄骨造の建物には多く施工されているが、
エレベーター昇降スペースの半数程度にアスベストが吹き付けられていた。
飛散があれば当然エレベーターの換気を通ってエレベーター内に侵入し建物内に拡散する。
その辺りの指摘などは各省庁でなされているが、
少量のアスベストの飛散があってもそれを対策するには、
休業が必要であったり営業上の負担が膨大で、
実施することが困難な施設が多い。

行政による助成や優遇措置などが不可欠となるが、
多くの自治体で将来的にも助成等を行わないとしているところがあり、
アスベストの完全な封じ込めまでには遠い道のりがあるものと思われる。

特に旅館業においては、多額の借り入れをしている所が多いのが現状で、
温泉利用施設の排水基準を今後クリアしなければならない問題もあり、
徹底的に実施するとなれば、かなりの規模の助成を考えなければならない。


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